2020.5.24 人を生かす神の愛  小山大三師

メイン聖書箇所:1コリント13:1~13 【音声ブログ】

 テレビ、新聞のニュースを見聞きしていますと、希望を失うような暗いニュースばかりです。
 しかし、天地を造られ、その中に満ちているすべてのものをお造りになった全能者が私たちの味方です。
 今週も神の言葉に目を留め、耳を傾けてこの困難な時代を生きて行こうではありませんか。


1.信仰・希望・愛
 『こういうわけで、いつまでも残るのは信仰と希望と愛、これら三つです。その中で一番すぐれているのは愛です。』(Ⅰコリント13:13)
 アメリカのミシガン大学のエバーソン博士たちの研究グループが、人間の健康と長寿が心の状態にどう関係するかを科学的に分析し、結果を発表しています。
 その中で、人間が自分の心の中に、三つの要素を持つと健康で長生きする可能性が高い、と言っています。
 それらの要素とは、
 (1)信頼できるもの
 (2)将来に対する確かな希望
 (3)確かな愛情関係の三つです。
 これらを持っていないと、心臓病になる確率が4倊、うつ病になる確率が10倊、そして自殺する確率は120倊に及ぶそうです。
 最近の2回にわたり、希望と信仰をテーマに語りました。
 今日は、『愛』をテーマに、『人を生かす神の愛』というタイトルで聖書からお話ししたいと思います。


2.人が求めているもの ― 愛
 箴言19:22に『人の望むものは、人の変わらぬ愛である。』(新改訳第三版)とありますが、人は誰もが、変わらない愛を求めています。
 ドイツのフィリップ大王は、人類最初の言葉を知ろうとして、ある無人島に赤ちゃんを何百人も集めて、清潔な施設に入れ、保母さん、看護婦、医師を用意し、ミルクも与えるようにしたが、一言も赤ちゃんに話しかけることを禁じたのです。
 その結果は、全員死亡という結果に終わりました。


3.愛とは何か
 (1)エロスの愛・・・男女の愛、肉的愛、奪う愛、相手の立場よりも自分自身の欲望のために行動する。
 (2)フィリアの愛・・・一般的に兄弟愛と言われる。相互に往復する愛。親子、夫婦の間の往復する愛。
    自分から与えるが、相手から返礼も期待する愛。
 (3)アガペーの愛・・・①犠牲的愛、神の愛、神から来て、人に向かって出て行く愛。
             ②無条件の愛、エロスの愛は、『もし・・・なら』、『・・・だから』の愛であるが、アガペーの愛は、『・・・でも』の無条件の愛。
             ③意志的愛、使徒パウロは、聖霊とともに神の愛が私たちの心にすでに注がれていると語っています。
              ここに、私たちの希望があります。参照ローマ5:5


4.キリストの十字架が愛の源泉Ⅰヨハネ4:10、イザヤ53:5~6
 イエス・キリストの死は、私たちの罪のための身代わりの死でした。
 日本では、『流しびな』、『紊めびな』などの風習がありますが、これらは私たちの汚れをひな人形が身に負い、それによって私たちの汚れ、災厄が取り除かれるというものです。
 日々、主の前に出て祈り、私たちの心と思いが聖霊に満たされ、神のアガペーの愛に満たされることができるよう祈りましょう。


5.人を生かす神の愛
 (1)『すべてを信じ』(Ⅰコリント13:7)
  荒れた高校生活を送っていた青年を守ったもの。
  それは、『お前を信じているよ』というお父さんの声でした。
  それが歯止めになって、どうしても最後の線は越えられなかったそうです。
 (2)『すべてを期待し』(Ⅰコリント13:7)
  三浦光世さんの綾子さんに対する励まし・・・まだ1冊も本を書いていない時から、『あなたは今に大きなことをする人だから』と言って励まし続けたのです。